Webサイトを所有していれば、オンラインで収益を上げるための幾つもの選択肢があります。

Webサイトで収入を得るのはかなり難しいように思えますが、適切なターゲットを見つけて、効果的なマーケティング戦略を用いれば、試行錯誤と継続的な学びは必要となりますが、十分マネタイズが可能です。

闇雲に始める前に、どうやって収入を得るかを決め、マーケティング目標を見定めてマーケティング計画を立て、計画に沿ってWebサイトをマーケティングしていかなければなりません。以下にWebサイトでお金を稼ぐ7つの方法を紹介します。

Webサイトでお金を稼ぐための7つの方法

  1. 広告を掲載する
  2. 商品を販売する
  3. サービスを販売する
  4. コンテンツを販売する
  5. ウェビナーを開催する
  6. 寄付を募る
  7. Webサイトを売る

1. 広告を掲載する

アドネットワーク(PPC広告)

Google AdSenseは、広く普及しているクリックに応じて課金されるクリック課金(PPC)広告です。

すでにWebサイトを持っているのであれば、簡単なコードを埋め込むだけで、コンテンツに応じた広告を自動で掲載してくれます。安定したトラフィックのあるWebサイトであれば、特にメンテナンスを必要とせずに収益化させることができます。

WordPressなどを使うと簡単にWebサイトを立ち上げられますので、収益目的でのWebサイトを構築するのも問題なく可能です。

Google AdSense広告
朝日新聞Webサイトに掲載されているGoogle AdSense広告

アフィリエイトマーケティング

アフィリエイトマーケティングとは、他社の商品やブランドをマーケティングする代わりにコミッションを得る仕組みで、ブランドや企業と提携してコンテンツを作成し、広告リンクからの主に購入に応じて支払いを受け取ります。掲載する広告に応じたコンテンツにしなければならない点が、Google AdSenseなどのPPC広告と異なります。

広告主を仲介してくれるA8.netなどのアフィリエイトサービスプロバイダ(ASP)に登録して利用します。

広告スペース

広告スペースを販売することは、Webサイトを収益化するための昔から行われている手法で、古臭いとは言え、Yahoo! JAPANのように、今でも一般的に行われている戦術です。

Yahoo! JAPANは、資料(2021年3月31日)によると、スマートフォンとパソコンとそれぞれ、月間平均600億PV、210億PVの膨大なページビューがありますが、そこまでのPV数は必ずしも必要なく、専門に特化してターゲットを絞ったWebサイトであれば、そのターゲットにアプローチしたい企業に広告スペースを販売することができます。

スポンサードコンテンツ

Webサイトに安定したトラフィックがあれば、スポンサードコンテンツを販売することができます。スポンサーから情報を提供してもらい、プロモーション記事を書き、スポンサーのマーケティングを助けます。これによって、広告主から料金を得る方法です。

スポンサードコンテンツは広告の一形態ですが、Webサイトのオリジナルコンテンツと同等に扱われるため、バナー広告などよりもWebサイトの訪問者に無視される確率を減らすことになります。だからといって、スポンサードコンテンツだらけのWebサイトをつくるのは効果的ではありません。

広告掲載の利点
すでに十分なトラフィックのあるWebサイトを所有していれば、広告を掲載するだけで、労働をせずに一定の収入が保証されます。製品開発の必要もなく、低コストで素早く始められます。
広告掲載の欠点
広告を販売する上での最大の問題点は、そこそこの金額に達するまでに、Webサイトに十分な量のトラフィックをつくらなければならない点です。そこに到達するためには、かなりの時間と投資が必要です。

2. 商品を販売する

Eコマースストア(オンラインストア、日本語では「ネットショップ」)を開設して商品を売るのは、Webサイトで収益を得る一般的な方法です。自社製品や、新たに製品開発をしてWebサイトで販売する他に、商品を仕入れて販売したり、海外の安価な製品を購入して販売することもできます。

検索エンジン最適化(SEO)の他に、PPC広告や電子メールマーケティングなどの手法を用い、あるいは、これらを統合したマーケティング戦略を用い、Webサイトに顧客を呼び込んで、商品の購入につなげます。

商品販売の利点
Eコマースビジネスに対応するプラットフォームは数多くありますし、独自性を打ち出すのであればWordPressでネットショップの構築も可能です。オンラインストアの立ち上げは難しくありません。
商品販売の欠点
販売する製品への情熱が必要で、調査、製品の開発、そして、販売テストに、大きなコストがかかります。出荷や流通についても考慮する必要があります。

3. サービスを販売する

サービスの販売は、商品の販売と似ていますが、商品とは違い、商品の発送とともに取引が終わることがなく、インターネットで継続的に顧客と関係を維持していく必要があります。商品の場合と同様に、継続的なビジネスマーケティング戦略が必要となります。

他の人に教えることのできるスキル、例えば、料理、絵画、デザイン、写真、ライティング、外国語、各種学問などのスキルがあれば、オンラインコースWebサイトを作成して、収益を得ることができます。スキルもまた一種の商品ですが、顧客と継続的な関係を維持し続けるという点で、物販とは異なります。

サービス販売の利点
自社や自分の技術や知識を商品にすることで、埋もれたリソースを有効に収入につなげることができます。そして、継続的にビジネスを続けることで、顧客維持や顧客ロイヤルティに関してスキルを積み重ねていけます。
サービス販売の欠点
Webサイトや商品の準備に時間と金銭コストがかかります。販売後は、広告収入と異なり、ある程度の人材リソースが必要となります。

4. コンテンツを販売する

Webサイトに多くのファンがいる場合は、一部のコンテンツを有料のプレミアムコンテンツとし、コンテンツを販売できます。通常の無料のコンテンツを定期的に配信しつつ、より詳細でボリュームのある、あるいは貴重な情報を掲載したコンテンツを、プレミアム会員向けに用意します。コンテンツは、テキスト、電子書籍、動画、ポッドキャストなど、様々な形態があります。

プレミアムコンテンツを販売できるプラットフォームもありますし、WordPressでブログを運営しているのであれば、メンバーシップWebサイトの機能を組み込んで会員サイトをつくり、運用することができます。

コンテンツ販売の利点
会員リストをつくることができるので、継続的なマーケティングに活用できます。
コンテンツ販売の欠点
いずれの分野の記事を提供するにしても、高度な専門知識が必要です。

5. ウェビナーを開催する

Webで行うセミナーであるウェビナーは、顧客とつながる手段として一般的な戦術です。Webサイトでは、製品のプロモーションを目的としたウェビナーや、ブランド開発やブランドポジショニングを目的としたウェビナーなどを開催することができます。

一連のウェビナーをパッケージ化して、Webサイトで販売することもできます。ウェビナーは、それほど経費もかからない上、商品を宣伝したり、知識を販売したりするのに適した方法です。

ウェビナーの利点
ウェビナーのプラットフォームは数多くありますし、新型コロナ惨禍での在宅ワークでよく使われるZoomにもその機能があります。もちろん、会員限定のWebページでYouTubeライブを利用するのもよいでしょう。いずれにしろ始めるのが簡単です。
ウェビナーの欠点
ライブウェビナーの場合は、労働時間を費やさなければなりません。労働を金銭に交換する一般的な仕事と同じです。また、ローカルでの開催が前提となり、異なるタイムゾーンでの開催が難しくなります。何より自社や自分に魅力がない場合は売れません。

6. 寄付を募る

ソフトウェアでは、長期間の利用に課金する「シェアウェア」というライセンス形態があります。寄付はシェアウェアとは違いますが、基本的に無料で利用できるけれども、開発を支援するために幾らかの寄付を要求するソフトウェアも無数にあります。Webサイトでも同様に、寄付を募る方法があります。代表的な例としては、ウィキペディアがよく知られています。

ウィキペディアの寄付ページ
ウィキペディアでは寄付で運営費を捻出し、時折各ページの上部に寄付のお願いが表示されます。
寄付の利点
Webサイトに数行追加するだけで寄付を募れます。読者と価値観が一致する場合は特に有効です。決済はStripeやPayPalなど簡単に利用できるサービスがあります。
寄付の欠点
収益を予測しにくく、主要な収入源とするには心もとない方法です。また、明らかに商売が目的のWebサイトでは利用しにくいでしょう。

7. Webサイトを売る

Webサイトで強力なフォロワーやブランドを築き上げれば、Webサイトそのものを売却することができます。

例えばLinkedInは3兆円以上でMicrosoftに買収されました。もちろん小規模なWebサイトはLinkedInに遥かに及びませんが、高額で売れないわけではありません。金額は、Webサイトの年齢、ドメインの権限、トラフィック、利益、収益の安定性、成長度合いなどから算定することができます。

Webサイト売却
サイトトレードでの売却案件の一部
Webサイト販売の利点
まとまった収入が得られます。また、Webサイトを運営していく様々な悩みから開放されます。
Webサイト販売の欠点
売れるWebサイトは、利益を生み出すWebサイトです。従って、Webサイトを売ると、資産を失います。

その他の方法

求人情報サイトを作成する、Webホスティングを再販する、自分自身を売るためにポートフォリをサイトを作成する、集めたリードを販売する、オンラインコミュニティを構築するなど、他にも様々な戦術があります。

いずれにしろ、成功するためには、目的を明確にしてその方法を精査し活動していくことが必要になります。

あらい としゆき

あらい としゆき

ソフトウェアエンジニア(フルスタック、主にWeb系)。HTML, CSS, JavaScript, TypeScript, PHP, Python, Go, Vue.js, Express, Node.js, Nuxt, Next.js, Laravelなど。C#, ActionScriptも。デザイン、デジタルマーケティング。